多くの人々は問題に直面したとき、計画の変更を強いられたり、前途への不安に襲われる。しかし、どのような計画であろうと、問題のない計画などは存在しない。一旦、目標を設定したならば、その問題を乗り越えなければ前には進めない。すなわち、その問題が次に進む道を提示してくれるチャンスでもある。

 解決不可能な問題というものはありえない。チャンスは「アクシデント」の仮面をかぶってやってくるのだ。不可能と思えても、創造力に富む人にとっては、挑戦すべき新しい目標を広げる絶好のチャンスであり、障害に直面すればこそ、なんとしても目標達成を実現すべく、より情熱的に取り組むことができるのだ。問題解決のために一生懸命になれる、その活動的エネルギーが新しい目標を生み出し、成長のための強力な推進力となるのだ。そういった問題や障害から得られた教訓や指針を新しい挑戦として歓迎すべきである。

 また、人も組織も成長し続けない限り、やがて死滅しはじめると言われている。すなわち、成長を阻み、目標を阻害するような障害は取り除くことである。


 もし、あなたが今、人生の中で苦しい時期にいるとしたら・・消極的・破滅的な決断を下してはならない。我慢して、傘をさして嵐が通り過ぎるのを待とう。誰にだって、そういう時はあるものなのだ。決して否定的になってあきらめてはいけない。忍耐は成功に導く重要な鍵である。


● 問題解決には、ためらうことなく、直感的に一途に賢明に取り組む。
  
● 問題を問題として捉えずに、成長のためのチャンスであると考える。 
 
● 消極的な考え、いい加減な考えはキッパリと拒絶し、信念を持って問題に取り組む。
  


「今日、何かトラブルがあっても、恨みごとは言うまい。繰り言はやめよう。暗いムードを一掃して、積極思考へスイッチを切り替えよう。トラブルは実は幸福が変装した仮の姿に過ぎないのだ」
「過去の失敗を思い出してくよくよするのはやめて、新しいアイデアに向けて思考を集中しよう。いつまでも心の痛みにこだわらず、明るい希望を持って未来の目標を再建しよう」「考えつく限りの最善のアイデアを集め、態勢を立て直し、もう一度力強く立ち向かって行くのだ。信念でぶつかれば、山をも動かすことができる」


 目の前が太陽のように明るく輝いている時もあれば、暗澹とした状況に置かれるときもあるだろう。積極姿勢を取る信念の力、勇気ある対応は、自分自身や他の人々を動かす感動の源泉となってゆくのだ。
 -人は成長し続けなければならない- 成長が止まると、それは同時に死の始まりである。 木は死ぬときまで生長を続ける。人生もまた木と同じで、前進か後退かのどちらかである。とにかく前進を目指すことだ。希望を失えば、年齢に関係なくあなたの心は老いていく。情熱と信念を抱いて常に前進している人は年齢に関係なくいつまでも若々しい。心の持ち方次第でいつまでも成長しつづけることができるのだ。どんな問題に出会っても、それは自分の可能性を試すチャンスであると理解し、さらに多くのものに心を開いてそれを迎え入れるならば、人は豊かに成長し続けるものである。

問題解決と意志決定  
「問題を解決すること」と「意志決定をすること」とを混同してはならない。すなわち、問題に対する解決策がわからないからという理由で意志決定を遅延してはならない。  
「意志決定とは、起こりうる問題がすべて解決可能かどうかを判断した上でなされるものではない」のである。意志決定と問題解決との間の相違をはっきりさせることによって、創造的エネルギーを無駄に消費することはなくなる。  
将来起こるであろうと思われる問題に対する解決策が思い浮かばないために決断しかねて躊躇すること、悩むこと・・引き延ばされ、混乱した論争等によってエネルギーが無駄に消費されてしまい、前向きなエネルギーが阻害されてしまう。
問題に対する革新的な解決策に焦点を合わせて、巨大な創造性を発揮させることが肝要である。


問題を正確に分析すること 
  
 問題についての決定が混乱すれば、問題自体の正確な分析把握もできなくなる。だから・・
「決定することだ。そうすれば、問題も解決されるであろう」


問題を分割して解決する  
 
 また、問題がどんなに大きかろうと、それをいくつかに分割して一つずつ解決し、最後にこれらの解決済みの各部分を一つずつ結びつけることである。


人の力を借りる 
 
 挑戦が大きく、問題が困難であればあるほど、「できる」という考え方をする、優れた専門家の支援を得るチャンスも大きい。これにより、信頼できる人達の真のヒューマンネットワークも構築されてゆき、互いに助け合いながら、より大きな目標の達成が可能となる。

 ※注意<否定的な考え方をする専門家達に用心すべし!>

「どんな問題であろうと、解決が不可能だとは決して思ってはいけない」これが鉄則である。否定的な感情は決して口にしないことである。

特に否定的な考え方をする専門家には注意が必要である。相手は権威ある地位の専門家であるから、あなたは無批判にそれに耳を傾け、その人を信じようとし、せっかくの志を棄ててしまうことになるかも知れないからである。

否定的な考え方をする専門家は、その問題について非常によく熟知しており、経験を積んでいるので、以前にうまく行かなかったことを理路整然と述べ、それを根拠にそれが決して成功しないだろうという理由を並べ立てる。

自分の言うことは絶対的真実で、あなたの考えは非現実的であり、ばかげたことであり、不可能なことだということを、信念を持って相手にも信じさせようとする。このようにして、否定的な専門家は、進歩を阻み、発展を阻害し、創造性を押し殺し、前進的な考え方を押しとどめ、大きな躍進を遅延させてしまうのである。


−−できるという考え方をする専門家を捜し、彼らに見習うことである−−

    「成功とは諦めないことから生まれるものであり、
                    失敗とは諦めから生まれるものである。」 
   
 問題解決のこの哲学を基本に堅持して、解決しなければならない主要問題に照準を合わせることが重要である。  

参考文献: You Can Become the Person You Want to Be by Robert H.Schuller
       Real Magic Creating Miracles in Every Day Life by Wayne W. Dyer
       人間はここまで強くなれる 謝世輝
       禅に学ぶ人生の知恵 赤根祥道
第7回 効果的な問題解決の原則
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