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人間はどんな壁にぶつかろうとも、いかなる逆境におかれようとも、それを乗り越え、克服することができる。その力は、すべての人間に内在する信念によって与えられる。

 
いったい、どこから劣等感が生まれたのであろう。

幼い頃を、振り返ってみよう。素晴らしい経歴の両親や家族、周りの期待・・そうやって、いつも「よい子」であることを期待されていた・・ 「よい子」を演じ、そうでない自分でいるときには、周りから蔑まれるような気がして、いつも緊張し、他人にどう思われているかが必要以上に気になる・・「こんなんじゃダメだ」「私はダメ人間だ」等々・・そんな記憶がないだろうか? 

 周囲の大きな期待と、「よい子」であって当然なのだ! という周りからの無意識の締めつけがあなたの心の中に「ダメ意識」を生みだし、それが「劣等感」という形で心の中に定着してしまい、引っ込み思案で臆病な性格を形成してしまう。幼い頃に植え付けられた「ダメ人間」のセルフイメージがその後の人生、人間関係に大きな影響を及ぼしてくるのである。このまま、ダメ人間人生を送るのか、それとも巨大なコンプレックスを打ち破るのか・・・

 長い間かけて、周りから植え付けられたイメージに影響されて、今のあなたがいる。しかし、今の自分を変えようと思うなら、あなた自身の「新しいセルフイメージ」を自分で自分に植え付けることである。これにより性格までも変化してゆく。自分自身のコントロールは、外からの影響よりも、自分自身のイメージの方が強力だからである。一寸の疑いもなく確信を持って具体的な自分をイメージすることである。

そして、具体的な言葉にして、口に出してみることである。
「必ず、うまくいく!」。

さらに、自分のあるべきイメージを肯定してくれる友人がいれば、周りからも、そのイメージはより強力にあなたに影響を及ぼし、それは間違いなく実現する。
「そうだよ、君なら絶対にうまくいくよ!」
そういう意味では、何かを達成するときには、共にイメージを強固にできる「仲間」がいるとそのパワーはさらに強力になり、実現の可能性はより高まる。積極思考のパワーと具体的なイメージングにより、自分の描いた通りの自分になることができるのだ。

ここで注意せねばならないのは、消極的イメージを描いたならば、消極的な結果を招き、
「そんなことをしても失敗するよ」などと消極的な影響を与える友人がいれば、より加速度的に消極的な結果へと導かれてゆくということである。
イメージングによりポジティブにもネガティブにもなり得るということを忘れてはいけない。 もし、敗北したくなければ、成功する自分のみを思い描くこと・・が大切である。

また、言葉に出さなくても、自分の想念は相手にも、同じように影響を及ぼしているのだ。自分がネガティブになってしまうと、自分の周りの人達にもネガティブな影響を及ぼしてしまうことになることも忘れてはいけない。人の考えには翼があって、相手の心に飛んでいくものなのである。ノーマンピールは「わたしには、自分の考えが相手の頭に入り込んで、そこに根をおろすのが見えた!」と行っている。思いは通じる。誰かに通じる。そういうものである。
 次回は、困難に直面したときに、それをどう乗り切るか・・について考えてみたい。

                                           <次回へ続く>

             参考文献:人間向上の知恵 ノーマンピール(謝世輝訳)三笠書房
第12回   −運命を変える秘訣(その2)−